電験三種に合格しよう!

電験三種合格を目指す人に向けて、自分なりのアドバイスを紹介します

電験三種とは、いったい何?

 

電気関係や設備関係の仕事についている人ならば、「電験」や「電験三種」などの言葉を耳にしたことがあると思いますが、それ以外の人にとっては馴染みのないものだと思います。

電験三種」の正式名称は「第三種電気主任技術者試験」

正式名称は長くて言いにくいので、「第三種 電気主任技術者試」の赤い部分を取って、略称で呼ばれています。

  

それでは、「第三種電気主任技術者試験」とは一体何かということですが、

これは国家資格の一つで、この試験に合格すると、「電験三種合格者」、または「電験三種保持者」ということになります。

そして合格者になれば、履歴書の資格欄に「第三種電気主任技術者試験合格」と記入することができて、就職の際に有利になります。

また、資格手当のある会社では、資格手当がついて給料がアップします。

 

 

電気主任技術者

仕事においてこの資格持っていると、「電気主任技術者」に選任されることになります。

任された電気設備を管理運用する責任者ですね。

 

電気の法律である電気事業法には、事業用電気工作物・自家用電気工作物での工事、維持および運用のための電気保安監督者として電気主任技術者を選任する必要がある、と記載されています。

つまり、ある程度の規模の施設(電気設備)には、これを運用するため、監督者として電気主任技術者を置かなければならない決まりになっています。

 

 f:id:denzzo:20180806171735j:plain

 

ある程度大きな建物、ビル、病院、工場、商業施設、また、電力会社の管理する電気設備などでは「電験」保持者を電気主任技術者として選任しなければなりません

 

ビル、病院、工場、商業施設などの大きな建物や変電所などは、家の近く、駅の近く、または会社の周りにもたくさん存在しますよね。

基本的に、これらの建物には全て電気主任技術者が必要になるわけです。

そう考えると、多くの「電験保持者」が必要とされていることがわかりますよね。

 

ただし、電気主任技術者は外部委託も可能なので、全ての建物に「電験保持者」が必要なわけではありません。ただし、外部委託業者も有資格者が必要なので、資格の重要性は大いにあります。

 

そんなに役に立つ資格ならば、「ぜひ取ろう!」と思った人もいるでしょう。

しかし、そう簡単に取れる資格ではありません。

だからこそ希少価値がある、という側面もあります。

 

理系出身であれば、ある程度頑張れば取れる資格ですが、文系出身の場合、相当な努力が必要であることを覚悟する必要があります。

 

もちろん、文系出身でも勉強方法さえ間違えなければ、十分合格できる資格なので、諦める必要はありません。

 

 

電験は「三種」の他に「二種」と「一種」がある

この資格には「三種」という名称がついていますが、その他には「二種」と「一種」が存在し、電圧によって分けられてます。

「二種」と「一種」は「三種」の上位資格になります。

 

「一種」はすべての事業用電気工作物が対象

「二種」は17万ボルト未満の事業用電気工作物が対象

「三種」は5万ボルト未満の事業用電気工作物が対象

となっています。

 

「一種」は、全ての電気工作物の維持管理ができる資格ですが、

これは電力会社に勤務するような人が取るもので、それ以外の人にはあまり関係のない資格とも言えます。

 

「二種」は主に高層ビルなどの大規模な建物で必要とされる資格です。

大規模な建物は多く存在するので、需要のある資格だといえます。

 

「三種」は、5万V未満の電気工作物が対象です。

世の中にあるほとんどの建物は5万V未満で受電しています。したがって、これさえあれば、ほとんどの建物に対応できると言えます。

「三種」を持っていれば、就職に困ることはないでしょう。

 

ところで、電験の受験には、受験資格がありません。

つまり、いきなり「電験二種」や「電験一種」を受験することも可能です。

 

しかし「二種」「一種」は、「三種」に比べると、とても難しい資格なので、よほど電気に自信がある人以外は、「三種」から受験することを勧めます。

 

 

なぜ電気主任技術者が必要?

なぜ電気工作物に電気主任技術者が必要なのか、ということになりますが、

電気は危険なものだから、ということが言えるでしょう。

 

電気はとても便利で、なくてはならないものですが、扱い方を間違えると、感電や火災などの大事故が起きる大変危険なものです。

高電圧の電流に触れてしまうと、簡単に死亡してしまうし、老朽化した建物では、メンテナンスを怠ると漏電による火災が発生しやすくなります。

 

また、その他に「波及事故」というものがあります。

これは、ある建物での電気事故が、他の建物にも及んでしまうというものです。

各建物は配電線でつながれているため、漏電等を起こした場合、これが配電線を伝わって他の建物にも影響してしまう場合があります。

なので、これらの事故を起こさないよう管理する人間を置く決まりになっているのです。

 

 f:id:denzzo:20180806171908j:plain

 

ちなみに電気工作物とは、「発電・送電・変電、もしくは配電 または 電気使用のために設置する機械、器具、ダム、水路、貯水池、電線路、その他の工作物を言う」 と電気事業法に定められています。

 

簡単に言うと、電気事業者が、発電・送電・変電・配電するための電気設備等 と 電気使用者が電気を使用するための電気設備等 が 電気工作物になります。

 

さらに、600V以下の電圧で受電するものを一般用電気工作物、600Vを超えるものを事業用電気工作物と言い、

電気主任技術者を置く必要となる施設は、600Vを超える事業用電気工作物になります。

 

電気は我々の生活に切り離せないものになっているので、電気技術者はさらに必要となっていくでしょう。

 

電験三種を取得することは、将来有望なことだと言えます。

 

 次の記事

← 文系でも電験三種に合格できるのか?